第3章 目の手術で、生まれて初めて、うつに。不安に中で「結婚したい」と思った。

40代半ばで私は独立をした。事業内容は転々とした。それ以来5年くらいは事業に没頭していた。

社長になって、異業種交流会に出るようになった。営業と人脈を広げることが目的だ。随分多くの交流会に出たものだ。交流会に出ても、仕事は取れなかった。考えてみれば当たり前で、集まってくる人たちだった、自分の会社の商品を売りたくてきているのだ。お互いに売り込みはあっても売れるわけはないわけだ。交流会

でも他にも収穫はあった。人脈ができることだ。異業種交流会で知り合いになり、経営者仲間ができることがあるのだ。

ある日、そんな知り合いの経営者仲間から異業種交流会に誘われた。行って見ると、多くの人が来ていた。その知り合いの経営者が、もう一人の人も連れてきた。その人は結婚相談業をしているという若い男性だった。ああ、こういう若い男性でも、この事業はやる人いるのだなと思った。そのときは、自分が世話になるとは思いもよらなかった。

手術その年の暮れに、私は目の手術をした。左目が、コンタクトレンズがあわずにとても痛いので、近視矯正の手術を受けた。一番安全性が高いといわれる方法をする医師を、本で見つけて、その医師から手術を受けた。この術式は、一切目には触れず、レーザーで者レンズを薄くする方法。一切目に触れないので、ばい菌が入りにくい。その反面、術後の回復に時間がかかる欠点があった。年末に手術をして、正月休みがあるので、充分に快復するかと思っていた。しかし48歳だったので、快復がとても遅い。遠くは見えるようになったのだが、近くが見えにくい、なかなか手元の視力が快復しないので、私はうつ状態になってしまった。うつになったのは、生まれて初めてだった。毎日が不安で不安で、食事も喉に通らず、12キロもやせた。

そんなとき、孤独感がとても強くなった。なぜか、結婚したいと無性に思った。

その時、あの異業種交流会で知り会った若い男性を思い出して、連絡をした。「良い人がいれば、探したいのですが、・・・」と。